屏風の修復
今日は屏風の修復作業です。
いつ頃作られたものか定かではありませんが、
しっかりした仕立ての立派な屏風です。
ただ、残念ながら表面はかなりボロボロな状態です。
書の作品部分(本紙)や、
屏風を開閉させるための紙番(かみつがい)も破れてしまっていました。
こういう状態の場合、本紙はもちろん、上張り・下張りを剥がし、
いったん下地の骨の状態にしてからの仕立て直しが必要なため、
新規で屏風を製作するのと、ほぼ同じ作業を行います。
上張りを剥がすと、反故紙で張られた下張りが出てきました。
これを剥がしたうえで、新たな下張りをします。
続いて、蓑張り、蓑ベタ、下袋、上袋、と下張りを重ねます。
こうして何層にも張り重ねることで、軽くて丈夫な下地となります。
この間に、紙番も新たに修復しました。
左が下張りを終えた状態、
右はそこに裏面の仕上げ張りをした状態です。
裏面が乾いたら、表面の仕上げを張り、
そのあと、いよいよ破れを修復した本紙を張ります。
続きは、また後日!
※屏風の制作・修復をご検討中の方はこちらも是非ご覧ください。