模索中
各種行動の自粛が求められる中、
皆様いかがお過ごしでしょうか。
当表具店も、お仕事ご依頼の減少に伴い、
働き方の模索中です。
そんな中、当ブログの投稿内容も悩んでいましたが、
昨年の「表装・内装作品展」(東京表具経師内装文化協会主催)
に出展した掛軸のご紹介をしたいと思います。
減少する床の間に代わって
「現代の空間(=リビングなど)」に
掛軸を掛けるとして、
どんな軸が適しているのか模索しました。
■本紙
既存の軸画に縛られない作品を求めて、
インターネット上(CrowdWorks)で公募しました。
■寸法
既存の掛軸の多くは、床の間に掛け
正座して眺めるのを想定して作られて
いることもあり、縦長の形状ですが、
今回は「現代の空間」に掛けることを想定し、
ほぼ正方形の形状にしました。
(リビングに飾られることの多い額の縦横比を参考にしました。)
裂は、着物の古裂を使用しました。
感想。
我が家のリビングに飾ってみましたが
違和感はありません。ほどよく調和しました。
一方で、床の間にかかった掛軸が持つ、
単品で空間を創る力強さ、
みたいなものは少し弱いかもしれません。
もちろんこれは私の表装技術の問題です。
いろいろと勉強になった、今回の軸装でした。
というわけで、今後も模索して行きます!