掛軸に使う糊を作る「糊炊き」
先月のブログで、古糊の水換えの様子をご紹介しました。
掛軸の仕上げに欠かせない古糊、
これの元になる糊を作る作業が「糊炊き」です。
当店の表具師、武笠敦史が所属しております、
江戸表具研究会「表粋会」では、
2年に一度、この「糊炊き」を行うことを
恒例にしています。
2月17日の表粋会ブログ「表具にかかせない糊作り」の方に
詳細がまとめられてますので、どうぞご覧ください。
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さて、その糊炊き、2年前に作った糊が腐ってしまったことを受け、
今回はリスクヘッジとして、
小さめの甕2つに糊を分けて保存することにしました。
どちらか一方が腐ってしまっても、
もう一方が生き残ってくれれば。

炊きあがった直後の糊です。
作業場に持ち帰り、一晩寝かせて冷まします。
2つの甕の中はこんな感じ。

今回、保存方法も甕ごとで変えてみようと思います。
まずは、湿式。糊の上まで水を注ぎました。

続いて、乾式。糊の上を新品の手拭いで覆いました。

蓋をしめて、

和紙で封をします。

2つとも、来年無事に育ってくれてますように。

開封は1年後です。
来年の報告をお楽しみに。