お電話やメールにてお問合せください。
日本全国、海外からのご依頼もお受けしております。

まずは作品の寸法と、ご希望の納期をお伝えください。
(納期は通常、仕様決定後、約1.5~2ヶ月となります)
また、希望される額装のイメージがあれば合わせてお伝えください。
デザイン等でお悩みの場合は、作品の写真をお送りいただければ
デザイン案を作成し、ご提案致します。

当店までお越しいただける場合は、店舗にてお打合せ可能です。

この段階で、パネル仕立てや、掛軸・巻子等のお仕立てをお勧めすることもあります。

②額装の仕様決め

大前提は、作品と飾る場所に合わせて、どれくらいの寸法にするか、です。
額を飾るための吊元があるか、吊元はしっかりと下地にささっていて、
ぐらつき等がないかご確認ください。

続いて、書や画を額装したい場合、まずは作品にあった縁(フレーム)をどうするか考えます。
当店で扱う額の場合、木製の縁か、金属(アルミ)製のフレームかに大別されます。

縁の厚みをどうするかも重要なポイントで、
高級感・重厚感を出したい場合は、厚めの縁にすることが効果的です。
一方で、なるべくシンプル・カジュアルな見せ方をしたい場合は、
縁はなるべく薄く・細くするのが良いと思います。
(あくまで一般論です。作品や趣向、飾る空間によって変わります。)

木製縁の場合は、塗装の色の選択も重要です。
当店でよく選ばれる塗装色は、
黒塗り艶有、黒塗り艶無、女桑(めぐわ)、濃女桑(こいめぐわ)、
等があります。これももちろん、作品や飾る空間に合わせて
適した色が異なりますので、ご相談いただければと思います。

作品をどのように額に配置するかもとても重要です。
仕様としてましては、「ベタ張り」「落とし(落とし込み)」「浮かし(浮き出し)」
といったものがあります。
それに合わせて、縁の周囲の入子(いれこ・いりこ)と呼ばれる部分の厚み・形状を
どうするかも選択できます。

続いて、作品の背面の布(or紙)の選定になります。
マットと呼ばれるこの部分の色味は、作品の見せ方に
大きく関わりますので、慎重な検討が必要です。
どのような柄の布にするか、柄ではなく無地の布にするか、
一種類ではなく、二種類で張り分けるか。
等も悩みどころ。

さらに、作品の周囲に「覆輪(ふくりん)」・筋「(すじ)」と
呼ばれる装飾を施したり、
「面金(めんきん)」と呼ばれる縁取りをすることもできます。
また、先述の「入子(いれこ・いりこ)」と呼ばれる部材を入れると、
作品と表面のアクリルとの間に空間を設けることができ、
より高級な印象を与える効果があります。

③作品のお預かり

額装の仕様が決まりましたら、作品をお預かり致します。
店舗にお越しいただいた際に直接お預けいただいても、
郵便・宅配便等でお送りいただいても結構です。

送付いただく際、書の作品であれば、
筒に巻いたり、小さく折り畳んで送付いただいても大丈夫です。
墨の剥落がないか、墨や落款が乾ききっていなくて他に写ってしまうことに
お気を付けください。

日本画の場合は、絵具が剥落するような厚塗りでなければ、
巻いて送付いただいても大丈夫です。
巻くと剥落してしまうような作品の場合は、
そのまま平らにした状態でお送りください。
(大きすぎて送付できない、というような場合はご相談ください。)

作品をお預かり次第、
使用されている墨・絵具、紙等の状態を確認させていただきます。
また、不要な余白があるようであれば、それについても聞き取り致します。

④額縁の発注

たまに誤解されることがありますが、表具店では額縁を作っていません。
和額にせよアルミ額にせよ、額縁を作るのは、額縁屋さんの仕事です。
お客様から正式にご依頼を受け次第、このようにして額縁の製作が進みます。

⑤作品の裏打ち

額縁の製作と並行して、お預かりした作品の裏打ちを進めます。

作品の状態をよくよく確認した上で、
霧吹き・刷毛等によって湿り気を加えます。
(墨・絵具がにじむことのないよう、細心の注意を払って行います。)

湿り気が紙全体に行き渡ったら、紙の折れや皺が無くなるよう、
刷毛でよく伸ばします。

続いて、作品のサイズに合わせて
裁断しておいた裏打ち紙に糊をつけます。
濃すぎず・薄すぎず、均等に糊がついたら、
作品の上に持っていき、刷毛で撫でて接着します。
紙の周囲だけに糊をつけて、仮張り板に張り込み、乾かします。

こうすることで、乾いたときに
紙がピンと張った状態になります。

※裏打ちについての詳細はこちらのページもご覧ください。

⑥マットの張込み

④で発注した額縁が完成しましたら、②で指定いただいた内容で
マットの張り込みをします。

⑦作品の周囲裁断

裏打ちした作品が乾いたら、仮張り板から剥がし、
長方形になるように作品の周囲を裁断します。
業界用語では「カネ(90°)を出す」といいます。
作品の周囲に不要な余白がある場合は、この時に裁断します。

⑧額への作品張込み

額に作品を張り込みます。
②の仕様決めの際に、作品の周囲に筋を回して目立つように装飾したい、
等のご要望がある場合、この時に作業します。

⑨縁の取付け

縁を取り付けます。

これにて額装は完了です。

お仕立て完了のご連絡を致しますので、
店舗までお引取りにお越しください。
遠方やご都合が合わない場合は、宅配便にて送付致します。

お仕立て代のお支払いは、
ご来店の際か、お振込みにてお願い致します。

以上、額お仕立てのお仕事の流れでした。


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